論文 - 王　怡人

日本版DMO の批判的検討 -コンティンジェンシー理論と資源アプリケーション・マトリックスの観点から

王 怡人, 大津 正和, 地頭所 里紗, 張 瑋容, 竹村 正明, 青谷 実知代 (担当範囲: データ分析)

琉球大学経営研究 ( 国際地域創造学部 経営プログラム )  ( 5 ) 1 - 25   2025年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 21H00760

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国内DMO の実態調査と4 つの地域に対する日本人観光者の満足度調査の結果をまとめ,日本版DMO の取り組みについて批判的に検討することが本稿の目的である。検討するに当たって,本稿はコンティンジェンシー理論と資源アプリケーション・マトリックスの分析フレームを引用した。

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DMOの運営状況に関する実態調査－組織特性，地域特性，取組への積極性との関係把握を中心に－

王 怡人, 大津 正和, 地頭所 里紗, 張 瑋容, 竹村 正明 (担当範囲: データ分析)

琉球大学経営研究 ( 国際地域創造学部 経営プログラム )  ( 4 ) 29 - 52   2024年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 21H00760

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本稿は2023 年にDMO を対象に実施した実態調査の結果をまとめたものである。目的は，DMO の組織特性， 観光資源の豊富さという地域特性，そして観光振興に関連する様々な取組への積極性といった3 つの変数間の関係 を明らかにすることである。なお，DMO の組織特性について本調査では，組織の種別や常勤職員数の他，意思決定 の様式など多次元的に検討した。

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中小製造企業の情報発信と消費者のネット口コミに関する実証研究－中小製造企業に対するBARモデルの応用可能性に関する検証－

金丸　輝康，王　怡人

大阪学院大学　商・経営学論集 ( 大阪学院大学商・経営学会 )  48 ( 2 ) 133 - 167   2023年03月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: JP20K01990

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　本稿は、中小企業製造業の情報発信状況と中小企業製造業に対する消費者のネット口コミ状況に関する2つの調査結果をまとめたものである。 　中小製造企業の情報発信について、デジタルメディアを十分に活用している回答者は半数程度に止まった。一方、中小製造企業に対する消費者のネット口コミについて、それを行った消費者は回答者の10%程度にしか過ぎないという結果であった。 　これらの統計分析の結果を精査した上、本稿はその発見物を要約し、Kotlerが提唱したBARモデルにいくつかのインプリケーションを提示した。

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コピーライト・スペクトラムを用いた観光情報 発信問題の理論的枠組みの開発

竹村 正明，王 怡人，大津 正和，地頭所 里紗

明大商学論叢 ( 明治大学商学研究所 )  105 ( 1 ) 67 - 85   2023年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 21H00760

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　本稿の目的は、王（2014）が予想した「アート体験型観光」における情報発信問題を理論的に説明する枠組みを開発することである（以下、王予想とする）。というのは、そこでは、主に観光情報の発信管理（美術館以外からの情報発信）についてビジネスの視点から批判的に検討し、それらの連関管理についての問題提起に終わっているからである。その後、本研究の進展のみならず、関連諸分野からの知見の援用や枠組みを参考に新しい提案ができそうなので、一旦ここでそのまとめを提出し、種々の批判を受け、さらに研究を深化させていくことが適当であると考えるものである。

中小製造企業に対する消費者のネット口コミ状況の質問票調査の結果

王 怡人, 金丸 輝康

琉球大学経営研究 ( 国際地域創造学部 経営プログラム )  ( 3 ) 78 - 102   2023年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: JP20K01990

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本稿は，消費者の中小製造企業に対するネット口コミ状況に関する質問票調査の結果を整理したものである。調査では，ネット口コミを「自発的情報発信」と「情報拡散」に分け，「企業への態度」，「企業や商品の利用経験」，「メディアの種類」，「ネット口コミの動機」のという 4 つの変数を用いて質問票を構築した。その結果の詳細を以下に記す。

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中小製造企業の情報発信の実態に関する質問票調査の結果

王 怡人, 金丸 輝康

琉球大学経営研究 ( 国際地域創造学部 経営プログラム )  ( 3 ) 62 - 77   2023年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: JP20K01990

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本稿は，中小製造企業の情報発信の実態に関する質問票調査の結果を整理したものである。中小企業は大手広告代理店を利用しないため，メディア利用状況と情報発信の実態は把握されにくい。その実態を把握するために，中小製造企業に焦点を当て，「メディアの利用状況」，「発信される情報の内容」，「消費者や取引相手（顧客）の反応」という 3 つのカテゴリーにわけて質問票調査を行った。調査結果の詳細を以下に記す。

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観光サービス開発におけるDMO相互作用―ARAフレームワークによる分析―

大津 正和, 王 怡人, 地頭所 里紗, 竹村 正明

同志社女子大学 学術研究年報   74   29 - 40   2023年 [ 査読有り ]

掲載種別: 研究論文（学術雑誌）

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DMOデザインと観光アメニティ開発戦略の適合仮説開発

大津 正和, 王 怡人, 地頭所 里紗, 張 イヨウ, 竹村 正明

同志社女子大学　総合文化研究所紀要 ( 同志社女子大学　総合文化研究所 )  39巻   37 - 56   2022年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 21H00760

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本稿の目的は、観光目的地売り込み組織（destination marketing organization：DMO）の組織化について説明する理論的枠組みを開発することである。具体的には、なぜそのような組織構造を設計すればパフォーマンスが上がるのか、について理論的に説明することである。結論を先取りすれば、DMO の組織構造と観光アメニティ開発が適合するからである。観光アメニティとは、その地域の顕在化した観光資源全般を指す。本稿では、特に実証研究の中心的な作業である理論仮説の開発を行う。

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資源アプリケーション・マトリックスを用いた 観光地化の分析枠組み開発

王　怡人，大津　正和，地頭所　里沙，張　瑋容，竹村　正明

琉球大学　経営研究 ( 琉球大学　国際地域創造学部　経営プログラム )  ( 2 ) 1 - 21   2022年01月 [ 査読有り ]

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 21H00760

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既存の観光地研究は，（成功）事例の報告に傾注するあまり，理論的定式化が看過され，理論の構築や蓄積に繋がりにくかった。本稿は「資源アプリケーション・マトリックス」という概念モデルを用いて，観光地研究の理論的枠組の開発に寄与する。とりわけ製品開発やイノベーション研究の知見を援用しながら，観光地化のメカニズムを実証的に明らかにする可能性を検討する。

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中小製造企業のネット情報発信と消費者のネット口コミ動機に関する調査項目の構築

王　怡人

琉球大学　経営研究 ( 琉球大学　国際地域創造学部　経営プログラム )  ( 2 ) 81 - 102   2022年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 20K01990

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本稿は，「中小製造企業のネット情報発信の実態」および「中小製造企業に対する消費者の自発的なネット口コミの動機」について質問票調査を実施するための研究ノートである。目的は，それぞれの調査テーマについて先行研究をレビューし知見をまとめ，それに基づいて研究課題，分析モデル，検証仮説，質問項目を構築することである。

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観光のまなざしとDMO戦略の相互作用による観光地化の理論的説明の試み

竹村正明，大津正和，王　怡人，地頭所里紗，張　瑋容 (担当範囲: Ⅲ．観光アメニティ・アプリケーション・マトリックスを用いた観光地化の理論仮説)

明大商學論叢 ( 明治大学商学研究所 )  104 ( 1 ) 59 - 80   2022年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 21H00760

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　本稿の目的は，ある地域が観光地になる（観光地化）メカニズムを理解する分析枠組みを開発することである。というのは，われわれは観光学の理論的な探求課題がここに集約できるという予想を持っているからである。そこで，本稿では観光アメニティ・アプリケーション・マトリックスという分析枠組みを採用して，その理論仮説を開発する（王他，2022）。その枠組みを用いれば，なぜその地域ではある特定の観光地化戦略が適するのか，という（仮説的）説明ができるようになると期待されるからである。

デジタル社会における製造企業のマーケティング活動の課題 : インターネットにおける「情報の流通」という観点からの検討

王 怡人

琉球大学経営研究 ( 琉球大学 国際地域創造学部 経営プログラム )  ( 1 ) 1 - 25   2021年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

関連する研究費コード: 課題番号：C20K01990

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デジタル社会において，企業はインターネットを活用した様々なマーケティング活動を行っている。本稿は，製造企業のこのようなマーケティング活動に焦点を当て，統計データおよびネットワーク理論の概念を使って，企業の試みと産業特性とのマッチング度を検証し，さらに製造企業にとって今後の展開の課題を整理した。

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「中国人旅行者の写真撮影行動に関する実証分析」

王　怡人

経済研究 ( 琉球大学　国際地域創造学部 )  ( 99 ) 33 - 50   2020年03月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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　本稿の目的は、訪日観光客の大半を占める中国人旅行者の旅行先での写真撮影行動について、撮影状況(内容と枚数)、ネットメディアでの投稿状況、そして観光経験といった側面から実証データを使って検証することである。 　さらに検証結果に対して考察を行い、観光地の運営に関して「非日常を演出するための動態的資源開発」、「観光客と観光地における物事・人々との関係性構築」、「パフォーマンスを活用した観光地魅力度の風化対策」と「観光客の情報発信に関連する試み」といった4つのインプリケーションを見出した。

「日本中小製造企業のマーケティング活動に関する調査分析」

王　怡人

経済研究 ( 琉球大学　法文学部 )  ( 94 ) 9 - 20   2017年09月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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日本の中小製造企業が展開するマーケティング活動と業績の関係を探るために質問票調査を行った。本稿は回収したデータに基づいて統計分析を行った結果をまとめたものである。「直近3年間の平均業績」との線型的相関関係に統計的有意差があらわれたのは、「産業景気」、「製品独自性」、「製造技術独自性」、「マーケティング費用の削減」、「生産工程の見直しや簡素化」、「効率的な新生産技術の導入や開発」、「社会貢献によるブランドイメージの向上」、「川上交渉力」、「新技術開発度」、「新取引相手開発度」といった10項目である。それに対して、統計的有意差が得られなかったのは「低コスト原材料供給者の探索」、「代替原材料の探索」、「OJTによる従業員の作業効率の向上」、「事務作業流れの見直し」、「取引の電子化」、「SNSの利用」、「SNSでポジティブな話題の発信」、「顧客クチコミへの重視度」、「価格優位性」、「新製品開発度」の10項目である。

「アウトバンド観光行動に対するネットくちコミの影響」

大津　正和　王　怡人

総合文化研究所紀要 ( 同志社女子大学　総合文化研究所 )  34   30 - 44   2017年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

「台湾中小製造企業のマーケティング活動に関する調査分析」

王　怡人

『琉球大学経済研究』 ( 琉球大学　法文学部 )  92   65 - 75   2016年09月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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中小製造企業は規模の零細性により、独自の工夫でマーケティング活動を展開しなければならない。日台の比較分析を行うために本稿はまず台湾の中小製造企業に対する調査結果をまとめた。

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「インバウンド観光推進のための情報提供の課題-台湾人旅行者の情報収集活動の実態から」

王　怡人、大津正和

『季刊　ビジネス・インサイト』 ( 神戸大学経営学研究科現代経営学研究所」 )  24 ( 2 ) 7 - 11   2016年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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台湾人旅行者に対するインタビューから、若年層台湾人旅行者が旅行する際の情報収集過程に焦点を当て、その特徴から今後の観光客誘致活動に提言した。

「インバウンド観光行動に対するネットくちコミの影響-台湾からの訪日観光者におけるネットくちコミ利用の現状」

大津正和、王　怡人

『総合文化研究紀要』 ( 同志社女子大学、総合文化研究所 )  33   50 - 62   2016年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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台湾人旅行者495人を対象にした質問票調査による統計集計の結果である。目的はSNSの利用状況及びそれによる観光行動への影響を確認することである。特にネットでのクチコミからの影響に焦点を当てた。

「地域振興：集客力と商業機能の向上-台湾の商圏再生のケースを通じて-」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  27 ( 2 ) 17 - 34   2015年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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ご当地キャラクターの開発や地域イベントの開催などを通じて、地域振興を図るケースはたくさんある。しかしこのようなやり方で成功した事例はほんの僅かである。本稿はその原因を探りながら、二つの台湾の事例を紹介し、アートデザインと商業機能の結合による集客力の向上と来訪者滞在時間の延長といった視点から、「地域振興」の問題検討を試みた。

「観光行動とアート鑑賞との相克―『直島』のケースが提示する『アート体験型観光』の情報発信問題について－」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  27 ( 1 ) 27 - 40   2014年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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人口過疎地域を振興するために、アート作品とのふれあいを通じて観光客を誘致するプロジェクトが多く存在する。本稿では「直島」のケースを通じて、観光客誘致のイメージ戦略と観光客による個人的情報発信の間に存在するジレンマを取り上げ、アート体験型観光の課題を整理する。この整理を通じて、今後の展開に提案を試みる。

「商業的情報発信に対するメディア変容の影響－情報共有と情報の有効性に関する理論枠組みの検討－」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  26 ( 1 ) 27 - 41   2013年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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インターネットの普及により、企業の対消費者コミュニケーション活動に大きな変化が起きた。特にメディアの利用とコミュニケーションのあり方の変化が目立った。本稿はまずインターネットと諸情報メディアの普及状況から日本企業を巡る情報発信環境の変化を把握した。それからインターネットのメカニズムをレビューし、「情報の分散処理」というインターネットを利用したコミュニケーションの特性に着目し、企業の商業的情報発信に対して、この「情報の分散処理」が生じうる問題点を提起した。

「マーケティング研究における記号論的アプローチの再考」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  25 ( 2 ) 1 - 12   2013年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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80年代にマーケティングの研究分野で盛んだ「記号論的アプローチ」は、90年代に入りその勢いを失った。その理由は、バブル経済に対する反省や経営の効率化を追求する動きによる「合理性」への重視が考えられる。しかし、市場では実用性より趣味性の富んだヒット商品も依然として数多く存在する。この問題意識に基づいて、本稿はマーケティング研究における記号論的アプローチの位置づけを再考した。

「中国中小製造企業の生産財購買行動に関する研究-台湾中小製造企業との比較を通じて-」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  25 ( 1 ) 1 - 17   2012年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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中小製造企業の生産財購買意思決定に影響を与える要素を台湾と中国で調査し分析した。生産財取引において、関係性が重視されるとよく言われてきたが、今回の調査では中国の中小製造企業は自社業績を確保するために、取引先を変更していることが分かった。この質問票調査の結果から、取引先を変える理由を探るために複数のインタビュー調査も行われた。そこから経済状況は、中国中小製造企業の投機的心理をかきたて、取引関係を不安定似させたという発見を見付けた。（科学研究費補助金　基盤研究(c) 課題番号21530451 の研究の一部）

「台湾中小製造企業の生産財購買行動に関する研究」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  24 ( 1 ) 43 - 67   2011年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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生産財の購買意思決定はより合理性を重視し、ブランドによる非合理的な影響が少ないとされてきた。一方、生産財のブランド研究の中では、情報処理能力の限界に着目し、中小製造企業の購買意思決定に対するブランドの影響を強調するものもある。中小製造企業が生産財の購買意思決定をする際、いったいどのような要素を重視し、異なる取引状況のもとでこれらの要素がどのように働いているのか。これらの問題を解明することが本稿の目的である。（科学研究費補助金　基盤研究(c) 課題番号21530451 の研究の一部）

「中小製造企業の行動とビジネスネットワークの変容」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  23 ( 2 ) 63 - 73   2011年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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経営環境の変化に対応するために企業間の取引関係に変化が起き、結果的にビジネス・ネットワークの変容も生じる。しかし、実際のビジネス・ネットワークの変容はネットワーク理論が想定したように簡単にできない。本稿は、IMPのモデルを引用しながら、中小企業の経営特性に注目し、中小製造企業によって構成されたビジネス・ネットワークの変容可能性を検討した。この検討を通じて、ネットワーク理論をビジネス分析に応用する際の注意点を整理した。（科学研究費補助金　基盤研究(c) 課題番号21530451 の研究の一部）

「日本産業財企業のネット構造分析」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  22 ( 2 ) 115 - 128   2010年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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日本の産業財企業は関係性を重視するあまり、国際比較では経営業績はよくない。そこで取引関係の緊密度は経営業績にどのように影響を与えるのか、そのメカニズムを解明するのが本稿の目的である。この目的を達成するために、本稿はOwellという産業財商社からデータを集め、Owellの取引パターンの特徴を把握した。そこからネットワーク理論を使って、この企業のネットワーク密度とそこから得られるネットワーク利益の因果関係を論じた。

「企業のサービス有償化に関する理論考察」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  22 ( 1 ) 105 - 115   2009年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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日本産業財企業の多くは取引関係を維持するためにサービスを無償で提供している。しかし、経営業績が悪化した中、これまで無償で提供してきたサービスを有償化にする動きもある。Reinartz and Ulaga (2008)の研究では、サービスの有償化に関する理論モデルが提示された。このモデルを取り入れる日本の産業財企業はあったが、その多くは失敗した。本稿は、その原因を取引構造の観点から分析し、さらにネットワーク理論の中にある「構造的空隙」の概念を通じて解決策の可能性を検討した。

「サービス・インターフェースのデザインに関する理論考察」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  21 ( 2 ) 49 - 61   2009年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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従来のサービス研究では、サービスの無形性と生産消費の同時性に着目し、提供者と利用者間のインタラクションを強調してきた。しかし、このインタラクションをどのようにデザインするかについての議論は未だに少なかった。本稿はこのインタラクションのデザインをアフォーダンス及びブリコラージュの観点から分析し、相手に依存しながら能動的に行動を取る主体像を提起し、サービス・インターフェースのデザインを論じた。

「状況的行為としてのマーケティング論」への試論

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  21 ( 1 ) 135 - 149   2008年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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企業の経営パフォーマンスについて、因果関係を重視するオーソドックスな理論分析は、問題の特定と的確な対応を強調する。しかし、この問題と対策の対応関係は、現実とオーソドックスな理論分析で描かれている様子の間に乖離がある。本稿は、その乖離がなぜ発生するのかを究明し、それをふまえて、新たなマーケティング論の展開を試みる。

「商業集積の業績に関する分析フレームワークの構築－台湾の事例を通じて－」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  20 ( 2 ) 243 - 257   2008年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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商業集積の業績に影響する要因として、集客力と商圏吸引力からなる「立地条件」と「施設」といった2つの側面がよく提起された。一方、消費者行動研究の知見もよく使われる。しかし、両者を融合した論点は少なかった。本稿はアフォーダンスの理論概念を引用しながら、台湾の「Breeze Center」というショッピングモールのケースを通じて、商業集積の業績への影響要因を検討した。（科学研究費補助金　基盤研究(c) 課題番号18530339 の研究の一部）

「産業財企業のクリエイティビティについて－アフォーダンス理論の応用可能性への検討―」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  19 ( 3 ) 29 - 42   2007年03月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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技術に立脚する産業財企業にとって、基礎技術の応用的展開は重要な戦略の一つである。この応用的展開は産業財企業のクリエイティビティを表す一つの側面として注目を集める。しかし、その展開のメカニズムに関する研究は少なかった。本稿はアフォーダンスという理論概念を使って、この応用的展開のメカニズムの解明を試みた。

「日本産業財企業の営業戦略に関する理論的検討」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  18 ( 3 ) 55 - 68   2006年03月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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産業財の取引において、長期的に安定した取引関係は重要な役割を演じている。多くの場合、この長期的取引関係は買い手に対する売り手の適応によって達成されるのである。問題は売り手には「ドミナントロジック」という支配的思考があるため、この適応過程において、買い手のニーズとの間に乖離が起きやすい。本稿は、この乖離に着目し、ドミナントロジックを検討しながら、日本の産業財企業の営業戦略に関する理論仮説を提示した。

「電子マネーの戦略」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  18 ( 1 ) 29 - 42   2005年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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情報技術の発達とともに、商品の流通において、電子商取引の割合が増えている。その中から派生したのは、決済の問題である。この問題を解決するために、様々な電子貨幣が提案された。しかし、実際に電子貨幣の展開について、議論の方向性はセキュリティーの問題に集中する。問題は、電子マネーは単なる決済手段のみならず、貨幣性を持っている。本稿は「電子マネー」の貨幣的性質に着目し、その展開上の可能性と問題点を検討した。

「音楽ソフトのフォーマットデザインと普及戦略-企業クリエイティビティに関する考察」

王　怡人

『流通科学大学論集-流通・経営編』 ( 流通科学大学学術研究会 )  17 ( 3 ) 109 - 122   2005年03月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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企業のクリエイティビティについて、イノベーション論は技術を中心に議論を展開してきた。しかし、この技術中心の論点には、利用する側の受容に関する視点が含まれていない。本稿は音楽フォーマットの市場導入とそれに対する利用する側の受容という観点から、企業のクリエイティビティについて論点を整理した。

「電子マネーの実用化に関する課題検討」

王　怡人

『広島大学経済論叢』 ( 広島大学 )  27 ( 1 ) 135 - 148   2003年07月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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インターネットの普及とともに、e-コマースの利用者も多くなっている。しかし、e-コマースの展開において、決済は大きな問題となっている。そのため、さまざまな電子決済手段が開発された。その中に「電子マネー」は代表的な決済手段の一つである。「電子マネー」の開発初期の課題は、情報保守というセキュリティー上の問題である。この問題を解決するために、各社は独自の規格で展開してきた。しかし、多数の規格の存在は「電子マネー」の使い勝手を下げてしまうという現象が起きる。本稿はこの規格戦争の問題点に着目し、論点を展開した。

「広告表現による商品情報の提供について」

王　怡人

『マネジメント研究』 ( 広島大学 )  1 ( 1 ) 49 - 59   2001年03月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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広告表現の中で有名タレントの人気を借用し、消費者の購買行動を促す宣伝手法がある。一方、奇抜な表現がゆえに意味が分かりにくい「ナンセンス広告」という表現手法もある。後者は商品情報の提供が不十分なため、広告研究では、その働きについて比較的に軽視してきた。しかし、長期的に企業や商品のイメージ形成を考える場合、この2つの表現形態の働きが異なる。本稿はその比較を行い、「ナンセンス広告」のリ・フレーミング効果に着目し論点を展開した。

「広告－積極他者依存の発話行為」

王　怡人

『マーケティング・ジャーナル』 ( 日本マーケティング協会 )  64 ( 16 ) 64 - 80   1997年 [ 査読有り ]

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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本論は主に「積極的他者依存」という概念の説明に集中する。意味を決定するのは「受け手」である。従って、メッセージの送り手は相手の反応に意識しながら、積極的に発話し、その意味の生成過程を誘導する必要がある、というのが論点である。

「BENETTON広告の話」

王　怡人

『六甲台論集』 ( 神戸大学 )  40 ( 4 ) 18 - 37   1994年01月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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世界的に話題となった1983年から1992年まで、のBENETTON社の広告を取り上げ、記号論的アプローチを使ってその意味生成の過程を論証した。特に、広告表現に対する視聴者の反応をBENETTON社の広告クリエーターが無意識的から意図的に広告表現に取り入れ、次第に視聴者を挑発するようになっていく過程に注目し、論点を展開した。

「広告の記号的分析」

王　怡人

『六甲台論集』 ( 神戸大学 )  40 ( 1 ) 31 - 48   1993年04月

掲載種別: 研究論文（大学，研究機関紀要）

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広告研究の多くは、消費者行動研究から派生したものである。その中でも特に消費者心理を扱うものが主流である。しかし、心理学的アプローチでは、広告の意味理解について、解明されていない部分が多い。そのため、本稿は広告表現の意味がどのように生成しているのか、記号論から諸概念を引用し、分析枠組みとしてこの問題の解明を試みた。